エピローグ 〜転生〜
第一話
シナセラ歴 3210年
―マドラージェ―
リースの巻き込まれた爆発から30分ほど経過していた。
既にリースの息は無かった。
だが、リースの表情は30分前と変わらず、美しい表情のまま。
すると…。
ボゥッ…
リースの体が、突如輝きだした。
だが、その光は「眩しい」のではなく「優しい」光。
淡く優しくリースを包むその光は…、
(…神様………わらわは……)
リースの抜け殻となった体が、静かに語った。
―…わかっていますよ、リースナージョペガサス…―
(ありがとう…ございます、神様…)
スゥッ…
リースの体が、徐々に透けていく。
そして…
フッ
リースの体は、マドラージェ…いや、テスタルトから消えた。
(フィーナ…いつか、また………)
青い空に一瞬、リースの微笑みが浮かんだ。
09.03.21 一部修正
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